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詩と映画と日記

詩と映画と日記

旅情

「旅情」


2005-05-01 14:20:17

監督  デヴィッド・リーン

キャスト
ジェーン  キャサリン・ヘップバーン
レナート  ロツサノ・ブラッツィ

rain

華の盛りの年齢は過ぎて
自称、有能な秘書というアメリカ女性が

失った時間を取り戻すためとか
ヨーロッパの文化に触れるため等と
言いながら

心の奥のずっと奥の方で
胸のときめきを求めて
ベネチアにひとり旅にやってきました

「奇跡を起こすのは積極性よ」と
美しい宿の女主人は言います

キャサリン・ヘップバーンは
こけた頬、高すぎる背丈
いわゆる目を見張るような美人ではありませんが

人間としての弱さと聡明さが入り混じり
愛らしい女性をこまやかに演じています

この役はキャサリン・ヘップバーン以外の
配役が考えられない証拠に
未だに、この名作のリメイク版がありません

イタリア男のロッサノ・ブラッツィの
いい男ぶりは
ヨンさまとて、その比ではありません

最初に現われたワンシーンで
女性の心を見事に捉えてしまいます

最近「アビエーター」で
ケイト・ブランシェットが
キャサリンを演じていますので
興味深くごらんになれるかと思います

妻のある、スペンサー・トレイシーへの
愛を貫き通して96才で亡くなりました

掛け値なしの
名女優であり、ほんとうの名画です



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